岡崎市議会議員 小田たかゆき blog

岡崎市議会議員(2期目)/1984年生/愛知県岡崎市→岡崎小→南中→北高→イギリス留学後→関西学院大学・大学院(都市計画)→NPO職員→議員秘書/無所属/チャレンジ岡崎・無所属の会/2児の父/どんなことでも連絡はこちらまで → oda.takayuki.office@gmail.com

タグ:議員

こんにちは。

岡崎市議会議員の小田たかゆきです。



クリスマスも終わり、いよいよ

年末年始がやってきますね。

28日が仕事納めである人も、

30日がそうである方もいらっしゃると

思いますが、残りあと僅かですね。

 

さて、前回のエントリーでは12月定例会を終え、

議案等の賛否についてだけ記し、

報告だけに留まっていましたので、

今回はそこについて書きます。



議員提出議案1件、第101号議案外27件、
請願7号外9件の審議が行われ、
会派として以下のように
賛否を表決しましたので、
ご報告致します。

□議員提出議案
議員提出議案12号「地方議会議員の厚生年金への
加入を求める意見書の提出について」
には反対
 

この中でも会派でいろいろと意見が割れたのが、

「地方議会議員の厚生年金への加入を求める意見書」に

ついてでした。


これは現在、国民年金にしか加入していない地方議会議員の

厚生年金への加入を求める意見書なのですが、

まずは、その全文をご覧ください。



地方議会議員の厚生年金への加入を求める意見書の提出について
 
地方創生が、我が国の将来にとって重要な政治課題となり、その実現に向け
大きな責任を有する地方議会の果たすべき役割は、ますます重要となっている。
 このような状況の中、地方議会議員は、これまで以上に地方行政の広範かつ
専門的な諸課題について住民の意向を酌み取り、的確に執行機関の監視や政策提言等を
行うことが求められている。
 また、地方議会議員は、議会活動のほかちいきにおける住民ニーズの把握等さまざまな
議員活動を行っており、近年においては、都市部を中心に専業化が進んでいる状況にある。
 その専業議員には、現在一部の議員を除いては、国民年金しか将来保障の手だてがなく、
そのことが地方議会議員のなり手不足の一因とも考えられる。
 よって、国民の幅広い層からの政治参加や地方議会における人材確保の観点から、
地方議会議員の厚生年金加入のための法整備を早急に実現するよう強く要望する。
 一方で、地方議会議員の中には、既に年金受給資格を有する者も数多く活動している。
 年金受給資格を有しながら新たに議員になった者においては、厚生年金への加入を選択できる
制度にすることを要望する。

以上、地方自治第99条の基底により意見書を提出する。 
 

 これによると、地方分権化の時代において、地方議会議員の役割の

高度化、多義化が要求されるなかで、年金制度の充実が

担い手不足の解消に 一役買うので、地方議員の厚生年金への

加入を要望するという内容となっています。


確かに、これからの議員に求められる資質は多種多様なものに

なると考えられますし、さまざまなバックグラウンドを持つ人、

考え方を持つ人が議員になること、挑戦することができる

環境が望ましいのは論をまたないと思います。



私もそれは賛成です。



しかし、です。



上記のような担い手が生まれてくる環境整備を

担保するのが「厚生年金」への加入だという

因果関係がいまいち納得できないのも確かです。



もちろん、将来の安定が保障された身分だからこそ

安心して挑戦できるという部分も否定できないことは

ありません。ましてや、子育て世代の30代、40代が

議員に挑戦するには「矜持」だけではいかんともしがたく、

将来の保証がいくばくかそれを後押しする面があることも

十分に考えられます。



ただ、私たちが考えなければならないことは、

「議員」という存在はどうあるべきか、

そこではないでしょうか。


この問題にはこのような本質的なことが隠されていると思います。


一般に厚生年金に加入されている方は、

会社や団体と労働契約を結び、仕事の成果に対する対価として

「賃金」を得ている人です。

時間給であれ、能力給であれ、会社が定める基準に見合った

働きをしたことに対する対価が支払われているはずです。

そこにはノルマがあり、上司による仕事の評価があり、

売り上げがあり、毎年、毎月、毎日、数字で判断される

という側面があります。


一方、議員というのは「特別公務員」という位置づけであり、

税金から「報酬」を頂いている身分です。

労働契約を結んでいるわけでもなく、ましてや、

一定の物差しによる基準で対価が支払われているわけでは

ありません。毎月ごとの「ノルマ」もなければ、

上司による「評価」も存在しません。

極端なことを言えば、議会において一般質問をする

義務もなければ、委員会で発言をしなければならない

義務もないわけです。

だからこそ、「出勤」もなければ、「労働時間」という概念も

議員には存在しないはずです。


これはいい悪いではなく、その立場のヒトが

なにを求められているのかではないでしょうか。


賃金労働者は課、部、会社の利益の向上を目指し、

各々の利益の追及が社会の福祉に貢献するという市場原理の

世界で動いています。全体最適のために、

労働契約などで個人の自由は制約されるかもしれませんが、

それは市場におけるルールがそうさせます。


議員は、ヒトに縛られることなく、法による支配の下で

「自由に発言」することが求められている存在です。

これはなにも、誰からも自由であるというわけではなく、

さまざまな方からの声、思い、状況を斟酌し、最後に

何を発言するか、その裁量において「自由」であるということですが、

それを担保するには、外部からの評価から極力外側に

位置していることが必要です。そうだからこそ、

これだけめまぐるしく変わる世の中において、

4年に1度なる長期の視点で審判が

下るようになっているわけです。




ながながと書いてきましたが、

私は議員の「厚生年金」への加入は、議員の

自由な発言を阻害する

ことに繋がるのではないかと懸念しています。

こう書くと語弊を招くかもしれませんが、議員の「サラリーマン化」に

繋がるのではないかと思うのです。

何度も書きますが、サラリーマンがいいとか悪いとか、

議員がいいとか悪いとかを論じているわけではありません。

それぞれの持ち場を守っていくことが大切です。


ただ、「厚生年金」加入は

議員に求められている職責を阻害するのではと懸念しているのです。


議会と行政における二者関係が緊張感を持つことこそ

地方行政の活性化において本質的な問題であり、

それをいかに担保するかが

制度設計において最も大切な視点です。


その関係の維持のために、さまざまなバックグラウンドを

持つ人や考え方を持つ人が地方議会に参入してくることが

必要なことです。



しかし、今回の意見書にあるような重要なテーマを

安易に持ち出してくることは、賛否以前の問題として

自分たちの立ち位置を「行政」からサラリーを貰っている存在

と見立てているのではないかと訝しむに値するのではないでしょうか。


だからこそ、賛成しかねたわけです。



みなさんの意見をお伺いできればと思います。



では、また。


 

こんばんは。

岡崎市議会議員の小田たかゆきでございます。


本日は会派として予算要望書を

市長に提出をしてきました。


会派による予算要望書とは

来年度の予算を作成するさいは、

市長こういう声に注目して

作ってよ!!

と要望するものです。



というのも、議員の集合体である議会は、

予算を作成する権限を持っていません。



市町などのいわゆる、地方公共団たいにおいて

予算を作成する権限を持っているのは、

首長といわれる、市長だけであり、

だからこそ、首長選というのは

やはり格別の意味をもつのですが、

この予算編成権に加え、

行政内の人事を移動できる権利の

二つが市長の特権なんですね。



予算編成権がないからこそ、

議員は「こっちも大事だよ」

「いやーあっちも大事だから」

と伝えていくことが、とても重要な

責務としてあります。


そいういう意味を込めて今回、

選挙で掲げたマニフェスト、

そして、会派内の各議員が進めていきたい

施策を合わせて、要望書を提出してきました。


長文ですが、ご高覧頂ければ幸いです。


□会派全員と市長
21】予算要望




平成29年度


岡崎市予算編成と施策に関する要望書



はじめに

■「チャレンジ岡崎・無所属の会」の基本スタンス

チャレンジ岡崎が選挙で掲げた「岡崎マニフェスト」は、国からの通達や前例に従うお役所起点ではなく、市民からの『声なき声』をもとに「市民起点」で作成した政策集です。

マニフェストには、地元はもちろんのこと、市全体のまちづくりビジョンが描かれています。

 

そこで、それらの具体的な実現のために、私たちは「岡崎マニフェスト」に賛同する議員により会派を結成しました。思いを同じくする者が集う会派としては、二元代表制の一翼を担う議会で責務を十全に果たすとともに、マニフェストをはじめとする会派要望の実現を目指して議会活動を行ってまいります。

 

 さらに、私たちは他会派の意見・要望、市長提案の予算案、議案についても、「チャレンジ岡崎・無所属の会」が推進する政策との優先順位や整合性を勘案し、是々非々の姿勢で意見や質疑を申し述べ、市民の多様な声が反映される自由闊達な議会風土を目指してまいります。

■議会に一般市民の声を届けるために

 私たちは「市民起点」の政策を実現するため、

 

・予算要望の回答、一般質問や委員会での質疑などは、市民に広く公開する

・会派としての市政報告会等の場を定期的に設け、市当局担当者から受けた要望事項の

進捗状況を伝えていく

 

といった活動を日常的に行っていきたいと考えております。

 

今後も、市民との対話を通じ、市民の『声なき声』を聴くとともに、市当局の皆様との間で情報交換や協議を重ね、日常的に「政策の立案実行(予算要望含む)➡達成度の検証➡改善」のPDCAサイクルの仕組みをつくることによって、「市民起点」の岡崎市政を目指してまいります。

 

■「お願いから約束へ」

私たちは、選挙で有権者に投票を依頼するだけでなく、市民起点で作成した政策を選挙で有権者に訴え、それらの実現に全力を挙げることこそが、議員本来の仕事だと考えています。

 

今回の予算要望では、「岡崎マニフェスト」の項目を中心に、市民の『声なき声』に応えるための政策を掲げておりますので、内田市長におかれましては、真摯なご検討、ご回答をいただきますよう、よろしくお願い申し上げます。
 

最重点要望項目


1.
JR岡崎駅西口の再開発推進

1.新病院設置を見据えた南部地域の公共交通網形成

1.東部地域への商業施設の誘致に伴い、渋滞の発生が予測される国道1

などの周辺道路への対策強化 (本宿スマートIC設置の検討)

1.新公会計制度の本格導入

1.市発注業務の改善 (受注業者の賃金・資金繰りなどの安定化を図る)

岡崎版「公契約条例」の早期制定

1.借地公園の整備に向けての要件緩和の検討

1.六名雨水ポンプ場の早期整備

1.本格的な新規就農を目指す方に対する市の支援体制の更なる強化

1.「木の駅プロジェクト」で集荷した間伐材の販路拡大

1.新病院建設に伴い想定される看護師など医療従事者人材不足解消に

向けての対策強化

1.障がい者歯科検診への助成金増額、センター診療への支援

1.教職員の待遇改善、教師の多忙化の解消、部活動指導員制度の導入

1.小学校・中学校の全教室にエアコンの設置
 

1.税金のムダ遣いを徹底的に見直す


◆岡崎市民の血税、1円たりとも無駄遣いを許さない


□税の使途やコスト、資産情報を民間企業と同様に公開する「公会計システム」

の本格導入

 

□行政サービスに対する使用料・手数料などの利用者負担のあり方の見直し
 

2.日本をリードする中核都市をつくる


◆渋滞の解消、高速道路ICを活用したまちづくり

JR岡崎駅西口の再開発推進

 

□渋滞の解消。特に羽根ガードをくぐる県道48号線(岡崎刈谷線)の拡幅

 

□東部地域に商業施設誘致を推進、それに伴う観光・宿泊・地域の要望の応じた施設等の整備促進、また周辺道路の渋滞対策強化、東名高速本宿スマートIC設置の検討開始

 

□阿知和地区に東名高速スマートICを建設、工業団地を整備

 

□公共交通空白地の解消を目指し、バス等の公共交通網の整備促進

新病院設置を見据えた南部地域の公共交通網形成
 

◆観光都市として誇れる歴史・伝統・文化を発信し、観光客を増やす

□岡崎の歴史・文化を、東京五輪にあわせ世界に発信・交流するための仕組み作り

 

□皇室ゆかりの悠紀斎田にちなんだ、「大正ロマン」のまちおこしの検討

悠紀斎田の保存・継続と関連文化事業の推進

 

□全国家康公ネットワークや、蒲郡・西尾・幸田との連携

【「中三河(なかみかわ)構想」と呼ぶ】で広域観光を推進

 

□中核都市にふさわしいホテルの誘致

 

□中岡崎・岡崎公園前を総合駅とした中核拠点構想の検討

◆地場産業(中小企業・ものづくり産業・農業)と商工業を活性化し、

働きやすく、ビジネスしやすいまちをつくる

 

□企業の移転・立地の土地確保のため、土地利用規制の緩和と工業団地の造成

 

□商工会議所・商工会やオカビズから中小企業へ情報提供の強化、

売上増・起業の支援

 

□本格的な新規就農を目指す方に対する市の支援体制の更なる強化

また、事業が継続できるような仕組みの検討

(営農指導・組織化・施設リース等で初期投資を減らす)

 

□市発注業務の改善 (受注業者の賃金・資金繰りなどの安定化を図る)

岡崎版「公契約条例」の早期制定

 

□石材・神社仏閣・仏壇・ろうそく・花火など業際連携で、伝統工芸・あかり文化等

を活性化するための支援

 

□高校生・大学生のインターンシップを通じた中小企業の人材確保

 

◆川・里・海の源流「リバーヘッド」の魅力向上の仕掛けを作り額田を元気に

□林業の収益性を上げるため、木材市場の動向にあわせた森林経営計画を整備

 

□合併で38万人消費圏と一体化した強みを生かし、「木の駅プロジェクト」

で集荷した間伐材の販路を拡大

 

□廃校を活用し、交流人口を増やす

 

□原発ゼロ社会を目指し、徹底した省エネと、木質バイオマスなど

再生可能エネルギーを導入


 

3.暮らす人に、優しく、温かく。


◆地域の助け合いとハード対策で、
豪雨災害や震災に強い安心安全な暮らしづくり


□防災活動のスキルアップ、人材育成のため、指導的人員を学区ごとに配置

 

□常備消防網の再整備の促進

 

□市内の危険個所の把握、河川改修の進捗状況などの見える化

 

□土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)における住居の調整区域への移転許可

 

◆子育て・教育・スポーツの環境を整備促進


□小中学校の教室へエアコン設置

 

□子どもの未読率を減らすため、学校への図書室司書を配置

 

□英語教育の更なる推進

 

□自然を生かした親子の遊び場の増。子どもと高齢者との交流推進

 

□子育て世代包括支援センターの相談機能の強化・放課後児童育成事業の充実

 

35人学級の推進・教育補助者の充実

 

□教職員の待遇改善、教師の多忙化の解消、部活動指導員制度の導入

(おかざきっ子展などの催しの各年実施等の検討を)

 

□南部地域への高校設置に関する検討

 

□サッカー・ラグビーもできる天然芝の第3種陸上競技場、競技用室内50

プール、ウォーキングやスケートボードのできる公園の整備

 

□災害時避難所となっている小中学校のグランド整備(特に竜美丘小学校)

 

□借地公園の整備に向けての要件緩和の検討

 

□景観の良いきれいなまちを目指し、草刈り・清掃ボランティアを支援

 

□ペット・学校飼育動物の終生飼育・動物福祉を学校などで啓発

殺処分の減にもつなげる

 

◆体力づくり、健康管理、食の改善を推進し健康で長生きできるまちを目指す


□健康・体力づくりの輪を広げるため、各種体操・太極拳・ヨガなどの指導人材育成

 

□子どもの栄養管理や成人の健康管理のため、健康食と「大人版食育」を普及

 

□給食のアレルギー対応の強化

 

□地域医療を支える民間医療機関への支援・補助制度の検討

 公共交通システムとの連携強化

 

□新病院建設に伴い想定される看護師等の医療従事者人材不足解消に

向けての対策強化

 

□高度医療や在宅医療に対応できる看護師の育成と人材確保

 

□生活習慣病予防につながる歯科検診の強化、.障がい者歯科検診への助成金増額、

センター診療への支援強化

 

□発達障害の早期発見・療育に向け、5才児健診を実施検討


 

◆見守り・介護の充実・福祉的就労の普及・犯罪防止を推進し、高齢者も、

障がい者も暮らしやすいまちに


□独居老人への配食・見守りサービスの充実のため、地域包括支援センターを

機能強化

 

□福祉・介護サービス向上に向け、職員の処遇改善

特にケアマネジャーの位置づけを強化

 

□障がい者が親もとを離れても暮らせるよう、地域・企業の理解のもと、福祉的就労・放課後等デイサービス・障がい者同士の交流の場「ピア(仲間)カウンセリング」などを通じ、社会参加への支援強化

 

□オレオレ詐欺・自転車泥棒の対策強化。

防犯カメラの設置への支援

 

□犯罪被害者への支援強化 

以上。  

こんばんは。

岡崎市議会議員の小田たかゆきです。



選挙後もなかなかバタバタしていて

時間をつくれないのですが、

それでも本を読む。

これだけは続けていきたいですね。



 上記のようなことも呟いているわけで…




ということで、少し遠く、ただそれでも現実に

近いそんな予感がして以下の本を購入。


ヘンリー・ソロー 野生の学舎
今福 龍太
みすず書房
2016-07-16

 
ヘンリー・ソローといえば、湖畔で

自給自足の生活を営みながら、

自らの思索を深めていった

アメリカの著作家。


その彼の著作や足跡をたどりながら

「真に自由な生き方」を描いたのが

この作品とのこと。

(まだ読んでないのですがw)



そして、なにより作者が

今福龍太であることが、この本に

引き寄せられた最大の要因です。

クレオール主義 (ちくま学芸文庫)
今福龍太
筑摩書房
2015-04-24

 

民族学者でありながら、詩的な文体で

さまざまな分断線を再縫合していく

彼の仕事が好きで、何冊か読みました。


書評のようなことはできませんが、

お時間あれば、ぜひ読んでみてください。



さあ、予算要望作成を進めつつ、

隙間時間に本を読んでいきます!!




では、また



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