岡崎市議会議員 小田たかゆき blog

岡崎市議会議員(2期目)/1984年生/愛知県岡崎市→岡崎小→南中→北高→イギリス留学後→関西学院大学・大学院(都市計画)→NPO職員→議員秘書/無所属/チャレンジ岡崎・無所属の会/2児の父/どんなことでも連絡はこちらまで → oda.takayuki.office@gmail.com

タグ:公共交通網

今日から視察として富山市へ。

名古屋から「ワイドビューひだ」に揺られること4時間あまり。途中の高山駅からは、大きなバックパックやキャリーケースを抱えた外国人観光客がぞろぞろと乗り込み、日本海側を移動するツーリストはかくも多くいるのかと驚いてしましました。のちにこのことを富山市役所のかたに伺ったところ「富山は通過するだけで、金沢か東北に移動していくだけなんです」と、微笑まじりに教えていただきました。

さて、富山市は県庁所在地であり人口約42万人の都市である一方で、北アルプス立山連峰をふくむ多様な地形を抱える広大な市域を有しています。

その富山が先進事例として全国に名を馳せるのが、LRT(次世代型路面電車)「富山ライトレール」や市内電車の環状化をふくむ公共交通網の整備と、それにともなう、コンパクトシティの構築です。

どの都市もそうですが、少子高齢化、人口減少社会の到来においては拡散した都市を、ぎゅっと縮め、社会インフラを効率的に維持管理していくことが求められています。そして、その方法のひとつとしてコンパクトシティがいいとされています。

コンパクトシティとは単純にいえば、ぐっと市域を縮めて、行政効率をあげることを目的とした都市です。単純に言えば、歩いて用事を済ますことができる範囲になんでもある街であり、一人暮らしの万年床まわりののような都市をつくりあげる構想です。これができればインフラと呼ばれる道、上下水道、橋、除雪などは管理する面積が小さくなればなるほど、維持管理費を抑えることができるからです。

そのようなコンパクトシティを構想するエリアをいくつか定め、そのエリア間を公共交通網でつなぐこと、「団子と串」構造をつくりあげていくことに富山市は力をいれています。

またコンパクトシティは中心市街地を再活性化するにも有効だとされています。

いつの時代も、ひとはぶらぶらしたら、座ったり、お茶したり、お酒を飲むことが好きなものです。人口の集積が進み、公共交通がシームレスに繋がる小さな街では、相対的にそれを政策として戦略的に取り組むことが可能となります。

で、視察の詳しい内容は先進事例よろしく、さまざまなところで取り上げられ、詳しく紹介されているのでそちらを見てもらうこととし、視察で伺ったのは「そうはいっても難しいこともある」というヒアリング内容です。
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富山市の構想は、まだ途中です。

駅舎の改築や路面電車の南北接続などの工事がいままさに進んでいるところでにもかかわらず、統計的な数字は上々でした。少なくとも、各公共交通の増便により利用者の増加、中心市街地への人口集積はすすむとともに、地価も上昇しています。新幹線開業の影響が強いとはいえ駅前をふくむ中心市街地は民間資本の投入がおこり好循環が伺えました。

が、その一方で、市民の不満としては公共交通の不備が指摘されていることや、中心市街地の高齢化が一層すすむ、他方で、若年層は郊外へ住宅を求めている現状などがあります。

コンパクトシティ先進地においても公共交通の不備が市民の不満としてあげられていることに、率直に驚くとともに、都市計画の評価の難しさをあらためて感じるものでした。

ということで、まだまだこれからの部分もある富山市さんですが、それでも大変興味深い構想であることには間違いありません。

今回、お忙しいなかを時間をさき説明してくださった当局の方々にはあらためて感謝いたします。

ありがとうございました。


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こんばんは。

岡崎市議会議員の小田たかゆきです。

さて、今日も昨日につづき視察にいってきました。

2日目は、そう、柏レイソルの地元柏市。
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人口42万人ほどを抱える中核市、ここの条件は岡崎市とさほど変わらないのですが、駅前はほんとうに賑わいのある街でした。

高級ブランドのロゴもちらほらとあり消費地としての柏の存在感を感じさせるものでした。


さて、視察させていただいたのはオンデマンド交通およびそのシステムについてです。

これについては、とてもわかりやすい記事があるのでまずはそちらをご紹介。
「オンデマンド交通」とはどのようなシステムなのでしょうか?
本多:簡単に言うと、「予約制の乗り合いタクシー」です。今、多くの地域で路線バスやコミュニティバスの廃止、高齢者の運転免許返納などによる「交通困難者」が増えています。その問題を解決するための手段として、オンデマンド交通があります。

買い物難民を救う? 乗り合い型交通システム「コンビニクル」 | トヨタ自動車のクルマ情報サイト‐GAZOO
https://gazoo.com/article/daily/170213.html
岡崎市でも公共交通網をどう再構築していくのかは毎回といっていいほど議会で話題になっています。

「バスの本数がすくない」
「免許を返上してもいいが、そのあとどうしていいか」

そういった声はおおく聞くものの、いまだ公共交通網が脆弱な地域にたいしどのような対策をとっていくのかの具体策は提示されていません。

が、昨年の3月議会で公共交通網の見直しははかっていきたい旨の答弁があったことも事実です。

今回柏市さんの事例を聞きつつあらためて感じたのは、公共交通網の再構築は市内を走る交通網との関連をみつつ、他方で、地域特性を考慮にいれたものを描く必要があるものだということです。

鉄道、既存バス路線の現状に加え、それらの経営状況、また財政負担などトータルなバランスを見据えつつ、地域の要望、需要に応えるものを作成することが成功への鍵になるのだと思います。

今後は、岡崎市の既存の公共交通網を俯瞰しつつ、地域特性にあった公共交通網の整備が進むよう動いていきたいと思います。

最後になりましたが、快く視察を受け入れていただいた柏市役所の当局の方々にあらためて感謝を申し上げます。ありがとうございました。

それでは、また。

今日は朝から12月議会の委員会審議が始まりました。

本議会に提出された議案について各委員会で今日、明日と審議がされていきます。

提出された議案はこちら↓
提出議案概要及び議案書 | 岡崎市ホームページ
http://www.city.okazaki.lg.jp/1550/1553/1584/p001382.html

わたしが所属する総務企画委員会は明日の午前中です。しっかりと準備をして臨みたいと思います。

さて、本日「議会報告資料」として、いよいよ愛知環状鉄道で「TOICA(交通系ICカード)」が使用できるようになるとの報告がありました。

使用開始は平成31年3月2日(土)の始発から。

いままではICカードが使用できないことで、あわてて岡崎駅の改札をくぐり抜け、愛環に乗り、中岡崎駅でめんどくさい手続きをしたこともありましたが、今後はこういうこともなくなりそうです。

愛知環状鉄道は順調に乗客数を伸ばしてきました。

直近のH29年度の乗客数は1,789万人であり、前年度比で104.6%です。

また、乗客数の推移を見ても、平成元年には500万人を超え、平成16年には約1,000万人。万博があったH17年は例外としても、その後H24年には1,500万人と順調に増加していることが伺えます。
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主要駅の推移でも愛環岡崎駅はH26年は約167万人、それがH29年は約190万人となり約23万人の増加です。

愛環の中岡崎駅でもH26年は約56万人にたいしH29年は70万人と約14万人の増加となっています。

沿線の開発や企業活動が好調であることで利用者数が増加していることが数字を見るだけでもわかるところです。

愛環のICカード使用開始により接続するJRとの乗り継ぎがスムーズになり利便性が上がることは間違いありません。

今後は2019ラグビーW杯のトヨタ会場、2026アジア大会、そして2027リニア開通と愛知県下での多くの人が集まるイベント、そして交通網の変化が起こります。

少しでも利便性を上げていくとともに、複線化、延伸化も含め考えていく必要がありそうです。

それでは、また。
toica

こんばんは。市議の小田です。

先日、市内のバスに関して以下のようなご質問を頂きました。
こんにちは。教えていただきたいことがあります。 私は、いつも名鉄東部交通バスを通勤で利用しています。名鉄東部交通は、赤字が続き、岡崎市や西尾市から赤字を補填していると聞いたことがあるのですが、岡崎市から税金を使って、名鉄東部交通の赤字を補填しているという事実はあるのでしょうか?

ということで、いろいろと聞いてみて下記の返信をしました。
ご質問ありがとうございます。

名鉄が赤字が続き、市の税金を投入しているのか。という質問だと思うのですが①名鉄のバス路線が赤字であるかどうか、②市が税金を投入しているが、その目的はなにか。という二つの質問に分けてお答えさせてください。

①に関しては、こちらの記事にあるように名鉄自体は営業利益は2016年度決算では黒字となっており、さらに、交通事業がその半分を稼ぎ出していると報じられています。交通事業のうち、バス事業だけを取り出してみても、46億の黒字であり、バス事業が赤字ということはなさそうです。

"2016年3月期決算における名鉄の事業別営業利益を見ると、全利益のほぼ半分にあたる220億円余りを交通事業が稼ぎ出している。その交通事業の内訳をみると、鉄軌道事業が153億円と、約7割を占める。
引用:JR東海の攻勢をかわした「名鉄」の復活劇 | 鉄道ビジネス | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準 http://bit.ly/2qfm8Iy”

②についてですが、今現在、市内のバス路線には国、県、市からそれぞれ補助金が投入されています。市独自の補助金としては3億円強であり、斬新的に増加しているのは気になるところですね。ただ、他方で交通網にかんする住民の方からの要望が多いのも現実としてはあります。また市が主に補助を出している路線は、主要路線(いわゆる東岡崎-岡崎駅間を南北に伸ばした部分です)以外の路線であり、これは名鉄さん側からみると不採算路線ですが、交通権や福祉など、いわゆる社会的なインフラとして必要な路線、地域です。そこに対し市が補助を出しているのが現状です。

ということで、岡崎市が不採算路線にたいして補助金をだしていますが、名鉄が赤字であるからそれを補てんするために税金を投入しているわけではなく(そもそも名鉄さんは黒字ですが)、社会的インフラという側面から、不採算路線において市税を投入しているのが現状です。ご回答になっているでしょうか。よろしくお願いいたします。


これで一安心。と思っていると、

…名鉄東部交通さんと名鉄さんを間違えているのではとのご指摘を承けました。よく読んでみると確かに名鉄さんと、名鉄東部交通さんが違う…ということに気づきました。

読み間違いはいけませんね。本当に。名鉄東部交通さんは主に、西尾→六ッ美→JR岡崎駅西口を繋ぐ路線を担っている会社であり、名鉄さんが担っている箇所とは明確に違います。補助金の額もかなりの少額でした。

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↑名鉄さんがこちら

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↑名鉄東部交通さんがこちら

これからはしっかりと確認をしていきたいと思います。涙





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