一般質問にて「実証実験サイクルシェア」を取り上げました。

本市で行われているサイクルシェアはソフトバンクが提供する「HELLO CYCLING」というサービスです。
【裏2】サイクルシェアイメージ写真1

と知ってはいたのですが、あらためて以下の記事を読みそういうものだったのかと認識をあらたにする次第でした。

環境に優しく観光促進。自転車(サイクル)シェアリングの市場動向まとめ
http://sharing-economy-lab.jp/sharing-bicycle-market

サイクルシェアとレンタサイクルの違いから、市場動向、各国都市の先進事例の紹介、そして国内でサービスの解説という流れでざっと現在の状況を把握できる良記事ですが、このなかで「HELLO CYCLING」は以下のようにまとめられていました。
 ソフトバンクが提供する「HELLO CYCLING」と他のサービスの違いは、GPSと通信機能を搭載したスマートロックと呼ばれる専用の鍵と、液晶操作パネルを自転車に取り付けるだけで、運用が開始できる点です。ソフトバンクが開発した鍵やソフトを利用するため、新しく自転車を購入・用意する必要がありません。(中略)
(また) 2017年11月HELLO CYCLINGは大手コンビニエンスストアのセブン-イレブンと提携を明らかにしました。2018年度末までに首都圏と主要都市のセブンイレブン1,000店舗に5,000台を設置する見通しです。 これによってHELLO CYCLINGは、サービス展開の要である駐輪ステーションをセブンイレブンの駐車場に設置できるようになります。
(引用:上記URLより、強調筆者)
本市では全て一律、電動アシスト付き自転車が採用されています。

坂道などではこれは大変便利で、助かるわけですが、他方で、ソフトバンクが提供するサービスは、液晶パネルと鍵さえ取り付ければどのような自転車でもサイクルシェア用の自転車として利用できるということになります。

これは知りませんでした…

記事中にもありましたが、この方式であれば、放置自転車など持ち主が不在の自転車も(法的に問題なければ)流用が可能になります。

少し妄想をたくましくすれば、パネルと鍵を取り付けることができればよく、そうなると自転車である必要はありません。

よくよく考えれば、サイクルシェアリングと横文字にしているからイメージしづらいんですが、日本語では「車の共有」「車輪の貸し借り」ぐらいの言葉で、そういう意味では「自転車」だけに限る必要もなくなります。

三輪車や、ストライダー、キックボード、需要があればリアカーとかでもサイクルシェアリングとして時間貸し可能です。

需要があればですが…

と、なんか自転車のことばかり言っていると「もっと大きな話をしろ」とお叱りを受けそうですが、シェアサイクリングに殊更注目をするのは、この手段を含む、より大きな概念としてのシェアリングエコノミーが今後、公共サービスを大きく変革する可能性を持つからなのです。

公共サービスは徴収→再分配を基本としていることから、画一的なサービス提供が求められます。

市民であれば誰もが平等にサービスを受ける権利があり、今後もそこに違いはありません。

他方で、かつてであれば公共以外の共同体が担っていた役割も公共が負担しなくなってきている現状があります。

例えば、介護、育児などがぱっと思いつくわけですが、それだけではなく、公共交通や土地利用でも公共が負担している現状があります。

どこまでを公共が担うのかは線引きが難しい問題であり、一つ一つの具体例に則して決定していくべきだと思いますが、すくなくとも「市場を介してモノ、コトを未知の他者が相互に譲り合う」サービスが展開されることにより市場で公共的なサービスを展開することが可能となってきました。

自転車、駐車場、コミュニテイバス、コインロッカー、などなど。

かつては公共が提供することを求められたサービスがこの仕組みにより、それを介さずに実装することができるようになるのです。

そのような側面から今後も、シェアサイクリングに注目して行きたいと考えています。


さて、今日はクリスマスイブですね。

みなさんはどのような日をお過ごしになるのでしょうか。

息子は明日の朝をほんとうに楽しみにしています。

それでは、本日はここまで。