今日から視察として富山市へ。
名古屋から「ワイドビューひだ」に揺られること4時間あまり。途中の高山駅からは、大きなバックパックやキャリーケースを抱えた外国人観光客がぞろぞろと乗り込み、日本海側を移動するツーリストはかくも多くいるのかと驚いてしましました。のちにこのことを富山市役所のかたに伺ったところ「富山は通過するだけで、金沢か東北に移動していくだけなんです」と、微笑まじりに教えていただきました。
さて、富山市は県庁所在地であり人口約42万人の都市である一方で、北アルプス立山連峰をふくむ多様な地形を抱える広大な市域を有しています。
その富山が先進事例として全国に名を馳せるのが、LRT(次世代型路面電車)「富山ライトレール」や市内電車の環状化をふくむ公共交通網の整備と、それにともなう、コンパクトシティの構築です。
どの都市もそうですが、少子高齢化、人口減少社会の到来においては拡散した都市を、ぎゅっと縮め、社会インフラを効率的に維持管理していくことが求められています。そして、その方法のひとつとしてコンパクトシティがいいとされています。
コンパクトシティとは単純にいえば、ぐっと市域を縮めて、行政効率をあげることを目的とした都市です。単純に言えば、歩いて用事を済ますことができる範囲になんでもある街であり、一人暮らしの万年床まわりののような都市をつくりあげる構想です。これができればインフラと呼ばれる道、上下水道、橋、除雪などは管理する面積が小さくなればなるほど、維持管理費を抑えることができるからです。
そのようなコンパクトシティを構想するエリアをいくつか定め、そのエリア間を公共交通網でつなぐこと、「団子と串」構造をつくりあげていくことに富山市は力をいれています。
またコンパクトシティは中心市街地を再活性化するにも有効だとされています。
いつの時代も、ひとはぶらぶらしたら、座ったり、お茶したり、お酒を飲むことが好きなものです。人口の集積が進み、公共交通がシームレスに繋がる小さな街では、相対的にそれを政策として戦略的に取り組むことが可能となります。
で、視察の詳しい内容は先進事例よろしく、さまざまなところで取り上げられ、詳しく紹介されているのでそちらを見てもらうこととし、視察で伺ったのは「そうはいっても難しいこともある」というヒアリング内容です。
富山市の構想は、まだ途中です。
駅舎の改築や路面電車の南北接続などの工事がいままさに進んでいるところでにもかかわらず、統計的な数字は上々でした。少なくとも、各公共交通の増便により利用者の増加、中心市街地への人口集積はすすむとともに、地価も上昇しています。新幹線開業の影響が強いとはいえ駅前をふくむ中心市街地は民間資本の投入がおこり好循環が伺えました。
が、その一方で、市民の不満としては公共交通の不備が指摘されていることや、中心市街地の高齢化が一層すすむ、他方で、若年層は郊外へ住宅を求めている現状などがあります。
コンパクトシティ先進地においても公共交通の不備が市民の不満としてあげられていることに、率直に驚くとともに、都市計画の評価の難しさをあらためて感じるものでした。
ということで、まだまだこれからの部分もある富山市さんですが、それでも大変興味深い構想であることには間違いありません。
今回、お忙しいなかを時間をさき説明してくださった当局の方々にはあらためて感謝いたします。
ありがとうございました。
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名古屋から「ワイドビューひだ」に揺られること4時間あまり。途中の高山駅からは、大きなバックパックやキャリーケースを抱えた外国人観光客がぞろぞろと乗り込み、日本海側を移動するツーリストはかくも多くいるのかと驚いてしましました。のちにこのことを富山市役所のかたに伺ったところ「富山は通過するだけで、金沢か東北に移動していくだけなんです」と、微笑まじりに教えていただきました。
さて、富山市は県庁所在地であり人口約42万人の都市である一方で、北アルプス立山連峰をふくむ多様な地形を抱える広大な市域を有しています。
その富山が先進事例として全国に名を馳せるのが、LRT(次世代型路面電車)「富山ライトレール」や市内電車の環状化をふくむ公共交通網の整備と、それにともなう、コンパクトシティの構築です。
どの都市もそうですが、少子高齢化、人口減少社会の到来においては拡散した都市を、ぎゅっと縮め、社会インフラを効率的に維持管理していくことが求められています。そして、その方法のひとつとしてコンパクトシティがいいとされています。
コンパクトシティとは単純にいえば、ぐっと市域を縮めて、行政効率をあげることを目的とした都市です。単純に言えば、歩いて用事を済ますことができる範囲になんでもある街であり、一人暮らしの万年床まわりののような都市をつくりあげる構想です。これができればインフラと呼ばれる道、上下水道、橋、除雪などは管理する面積が小さくなればなるほど、維持管理費を抑えることができるからです。
そのようなコンパクトシティを構想するエリアをいくつか定め、そのエリア間を公共交通網でつなぐこと、「団子と串」構造をつくりあげていくことに富山市は力をいれています。
またコンパクトシティは中心市街地を再活性化するにも有効だとされています。
いつの時代も、ひとはぶらぶらしたら、座ったり、お茶したり、お酒を飲むことが好きなものです。人口の集積が進み、公共交通がシームレスに繋がる小さな街では、相対的にそれを政策として戦略的に取り組むことが可能となります。
で、視察の詳しい内容は先進事例よろしく、さまざまなところで取り上げられ、詳しく紹介されているのでそちらを見てもらうこととし、視察で伺ったのは「そうはいっても難しいこともある」というヒアリング内容です。
富山市の構想は、まだ途中です。
駅舎の改築や路面電車の南北接続などの工事がいままさに進んでいるところでにもかかわらず、統計的な数字は上々でした。少なくとも、各公共交通の増便により利用者の増加、中心市街地への人口集積はすすむとともに、地価も上昇しています。新幹線開業の影響が強いとはいえ駅前をふくむ中心市街地は民間資本の投入がおこり好循環が伺えました。
が、その一方で、市民の不満としては公共交通の不備が指摘されていることや、中心市街地の高齢化が一層すすむ、他方で、若年層は郊外へ住宅を求めている現状などがあります。
コンパクトシティ先進地においても公共交通の不備が市民の不満としてあげられていることに、率直に驚くとともに、都市計画の評価の難しさをあらためて感じるものでした。
ということで、まだまだこれからの部分もある富山市さんですが、それでも大変興味深い構想であることには間違いありません。
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