地方議会の投票率に関する記事が出ていました。
ちらっと聞いたことはあった気もするのですが、地方選挙の投票率が低いのはなにも日本特有の現象ではなく、先進諸国の共通であることが数字をもって示されていました。

全米で人口上位30都市のうち15の都市で市長選挙の投票率が20%以下であったり、英国でも行政区の長を決める選挙は30%を割り込んでいるそうです。そのうえ欧州各国でも地方選挙は国政選挙と比べ投票率が下がる傾向にあることも指摘されています。

まあ、都市部という事情もあるのでしょうが、それにしても驚愕の低さですね。

加えてどこの国の地方においても世代別投票率は高齢者程高く、若年層は低くなることも、日本と同じだそうです。

「万国高高若低」語呂悪いですね。笑

もちろん、政治が置かれている状況や制度等は各国、各地方で異なり、単純な比較はできないのかもしれませんがだいたい先進諸国はそういう傾向にあるということは言えるのではないでしょうか。

となると裕福になると投票率が下がる…とりあえずそう単純に考えていいのでしょうか。
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試しに岡崎市長選の投票率をみると昭和22年から80%以上で推移しつつ無投票の昭和54年をきっかけに昭和55年からは55%以下へと急激な低下をみせ、それから上昇することなく前回の選挙は54.7%でした。

同期間の岡崎市議会議員選挙の推移も似たような傾向があります。

市長選挙と同時にやっているのであたりまえといえば当たり前ですが、昭和50年を境に投票率が低下、市議会のごたごたにより上昇するものの、その後は60%台を割りこみ、前回は55%にも到達しない結果となっています。
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となると、この昭和50年前後に何かが起こったと考えるのがよさそうなのですが、急に裕福になった。ということは考えづらいものです。

なんなんでしょうか。西暦に直すと1975年ですが。なにか社会的な構造が大きく変化したんでしょうか。

そこらへんはまたいつか考えるとして、記事のなかでは、各国の地方選挙の投票率が低くなる傾向として「候補者や地域の課題、その解決策の情報が不足している」ことが一つの要因ではないかという意見を紹介しています。

確かにそうなのかもしれません。地方議会の話題はマスメディアで報じられることはほとんどありませんし、ネットを除けば、唯一地方紙ぐらいが定期的な情報源なわけですが、決して多くの家庭が購買しているものではありません。

ただ、マスメディアを通し質量ともに圧倒的な情報量を誇る衆議院選挙でさえも投票率が低下していることを考えれば、情報量と投票率に相関関係があるということも一概にはいえないのではないかと考えてしまいます。

じゃあ、なんなんだ。と言われてもなかなか答えはないのですが、なぜ投票率が低下しているのかがわかれば、投票率の向上の策を講じることができるはずです。

地方議会の投票率の低下は先進諸国で共通の現象である。

そこを起点にこれから原因を自分なりに考えていきたいと思います。

それでは、また。