2019-01-23 09.53.41
視察の2日目は神奈川県川崎市さんで「働き方・仕事の進め方改革の取組」についてを伺ってきました。
働き方改革というのは詮ずるに、労働者の働く場所と時間を個人の裁量に委ねることであり、他方で、組織としてはそれを認めること、推奨することにあると考えています。

職場にいかずとも働けること、時間をずらして出社できること、時短勤務を可能にすることで子どものお迎え、介護に対応できるようにすることなど、どれもそういうことだと思うのです。

これは考えようによってはとても簡単なことです。が、やはりいままでの習慣や意識を変革していかなければならなかったり、人事の制度を見直していかなければならないこと、またICT環境を整備するなど環境整備を行っていかなければならないなど、一筋縄ではいかないところがあります。

こういった制度面、環境面に加え、行政は管理部門から現場で手を動かす現業職、窓口業務に医師や看護師などさまざまな職種を抱えていることから、画一的に働き方を変えていくのが難しいのも現状ではないかと思います。

ただ、だからこそ、改革という言葉が付されているのだと思うのですが、川崎市さんでは上記の取組を着実に進めていくこと、地味だとしても管理職を含め職員の意識を改革していくことに取り組んでいるとのことでした。

ただ、行政における働き方改革の難しさはどうしても「働く時間の短縮」が目的に見えてしまうところです。

企業でも行政でも36協定がある限りもちろん超過勤務の是正は必要なことであり、残業時間を減らすことは多様な働き方生き方をする上で必須であることは理解できます。

それでも企業の場合は労働時間を短くすることで結果的に生産性をあげること、もっと下品に言えば、多様な働き方を可能にすることでより儲かる、稼げるからやるという面があります。

他方で、行政は生産性という物差しを一律に適用するには難しい問題があります。

儲かることをやるために行政サービスが行われているわけではないからです。となると、どうしても働き方改革は労働時間をいかに短縮するか、そこに目がいってしまいがちです。

繰り返しになりますが、それはそれでもちろん大切なことですが、行政のロジックの外側で汗水垂らして働いている市民のみなさんにその尺度だけで理解が得られるのかはいささか疑問であり、なにかこれといったものがないか知恵を絞っていかなければならいのかなーと考えてしまうところです。

そんなことを考えさせていただけた視察でした。

今回お世話になった議長さんをはじめ、担当課のみなさま。

ありがとうございました。

それでは、また。