議会がないときはなにをしているのか。

よく聞かれる質問のひとつがこれです。なかなか「これです」と難しく、議員によりさまざまではあると思うのですが、短い経験ながら言えることは、この間、次の議会の質問の準備をしたり、きになる自治体へ視察に出かけたりしていると言えそうです。

そのような議会の狭間。顔と顔を合わせ話しを聞くことで、ときに思いも寄らない場所で、想像も及ばない人の生き様にちょっとだけ触れることがあります。

昨日お会いしたのは、とても身綺麗なご婦人でしたが、語る言葉は明晰で、恥じらいもなくこう仰られました。

「80の峠をこえると、前触れもなく粗相をしてしまうのものなのよー」

出だしからなかなかの展開。

「近所のお寺にお参りにいったとき、いきなりしたからじゃーっよ。もう。家が近かったから、すぐにもどって、お嫁さんに見つからないように。こうごしごし洗ったの。臭わないようにね。でも、そのあと、そとにいこうと思ったら、お嫁さんに、お母さん紙おむついれますかって聞かれてね〜。もう、なんでばれたかと思って、慌ててたから玄関に落ちてたみたいで、お嫁さんが踏んだみたいなのよ。あれを。それからはね、もう、大丈夫よ。いまはいてるから」

「50代のころは5年間、がんで入院しててねー。大腸きったから。そのときお医者さんには言われてて、忘れてたけど、ほんとうにびっくりよ。年取ると」

「そういえば、こないだも心筋梗塞で倒れてねー。あーやっとこれで死ねると思ったの。いろいろあったから。でも、なんかあるんだろうね。1回目のときは我慢してねー。おさまったら今度は2回目がきてね。それが痛くて痛くて。それで机のうえで暴れたんだろうね。それで下にいた息子が気づいてさー。すぐきて。で、救急車よ。救急隊員の人に、おばあちゃんすぐに呼ばなきゃ。って怒られてねー。運ばれたら、たまたま当直の先生が心臓の専門医で、到着するまえに準備万端なわけよ。もう。こんなかんじで、それで、やっぱり死ぬのは諦めて生きようと思ってねー」

「手術ばっかりしてたから、医者がうまいかどうかすぐわかるのよ。こないだの先生はうまかった。うまいかどうかは目が覚めたてすぐわかるのよ。うまい先生だと、目が覚めてすぐ動けるし、身体が軽いからね。下手なのは動けないからね」

「まあいろいろあったるけど、もうそろそろ帰る」

と、杖をつきつつ立ち去っていかれました。



…人生いろいろ…


では、また。