若年層の政党支持に関するニュースがネットで話題になっていました。

20代をはじめとする若年層が野党ではなく自民党を支持しているという内容のものです。まあ、これがニュースとして報じられること、そのこと自体が、若年層に対する一つの昭和的なステレオタイプが働いているのではないかと邪推していますが…。

記事によると、

読売新聞社が衆院解散直後の9月28日夕から29日にかけて行った緊急全国世論調査では、衆院比例選での投票先は、50代で自民党と希望の党が各25%で並ぶ中、18〜29歳では自民党が5割強、希望の党は1割と大差がついている(全体では自民党が34%、希望が19%)



世論調査の結果について、若者の声を紹介しつつ、就職活動時における「売り手市場」が持続していることがアベノミクスへの評価に繋がっているのではないかと分析がされています。

これは確かだと思います。

就活をする側としては労働市場の需給関係は全くの外部要因です。

思い起こせば、フリーターという生き方が肯定された2000年代初頭は、一方でITバブルの崩壊による新卒市場の相当な冷え込みがありました。その後、私たちの世代が就活をするさいには、団塊の世代が大量に退職する時期にあたり、売り手市場となりました。しかし、それも一段落した後の下の世代(浪人したことによりこの時期でした…涙)では、リーマンショックが起こり、新卒市場は再度の冷え込みに陥ることになりました。

このジェットコースターのような乱高下を経過したのちに、いまの世代が就職活動をしているとすれば、リクルートで出会う諸先輩方から聞かされる「武勇伝」に、あーよかった。と思うはずです。

そして、それを短絡的にであれアベノミクスと繋げて投票するとしてもだれも責めることはできません。

だれだって、政権選択より自らの食い扶持が大切です。なにより、理想では空腹を満たすことはできません。

この生活者の実感をいまの若年層は無意識にであれ抱えているのではないでしょうか。

なにより、これを報じるべき新しい物事であると判断する理由には、若年層は「理想主義」に燃えなければならないといった昭和的価値観がいまだに上の世代の方のなかに伏流しているからではないでしょうか。


なんだか、偉そうな話しになって恐縮ですが、選挙ですこし興奮しているのかもしれませんね。


ただ、生活者の実感を持つ老成した若者…

書きながら、すこしだけ希望が持てそうだと思ってしまいました。


では、また。