翔南中学校の卒業式に出席してきました。

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写真1 校門前から

第4回の卒業式を迎えた翔南中学校は男子90名・女子87名、計177名が晴れて卒業しました。また、開校当時からの初代校長の退職年度とも重なり、月並みな表現ですが晴れ晴れとした卒業式でした。

その中で特徴的だったのが「中日新聞 岡崎市立翔南中学校特別版」が配布されていたことです。この新聞、すごいのは各卒業生の名前が「一面に踊る」新聞が各自に配られるというところ。写真1上段の「祝 翔南中学校」の見出し部分を卒業生一人一人の名前に変え、その子オリジナルの新聞が各卒業生に配布されるのです。

粋な計らいですね。

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写真1 各卒業生に配布された新聞の一例

さらに裏面(写真2)には卒業生全員の名前が記載され、加えて、最下分には「18歳になったら新聞を読んで選挙に行こう!」という記事がポップな形で取り上げられています。18歳選挙権なり卒業生はあと3年で有権者になるわけです。その子たちに向け「新聞で視野を広げ」→「多様な観点から情報を得」るために→「新聞とうまく付き合う方法」が解説されています。そう。素敵な記事とさりげない広告がとても好感を得るものだと思います。
 
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 写真2 裏面には18歳選挙権にたいする啓発があります

さて、177名の卒業生のみなさん。本当にご卒業おめでとうございます。特別版の新聞の記事をながながと書きましたが、これは先生達からのメッセージだと推察したからです。

手紙には「差出人」と「宛名」があります。でも、これは当たり前ではありません。世の中にはそうではない手紙が山ほど溢れています。「差出人」の無い文章は怪文章と呼ばれ、「宛名」の無い手紙はスパムメールと呼ばれます。ときに「背が伸びるにつれて宛名の無い手紙が崩れるほど重なる」こともあるでしょうが、それはバンプの特権です(わかりづらくてごめんなさい。バンプオブチキンの歌詞です)。差出人と宛名とはとても大切なことです。

卒業証書授与式もそうです。わざわざ一人一人の名前を先生が読みあげたうえ、卒業証書をだれでもない「あなた」が受け取るのです。省略されることなく、全員が登壇するのです。

なんか、卒業生に送る言葉を書いている気分になってきましたが、ここはあえて僭越ながら続けますね。

手紙、言葉、メッセージは差出人と宛名が付されているからこそ受け手は封を切り、胸襟を開いて話をきくのです。じゃなきゃ、届きません。しかし、忙しい世の中、どうしてもこのことがおざなりになってしまいます。なので、どうか次のステージに進むときにも、差出人と宛名がある遣り取りをして下さい。それさえ意識しておけば内容はどうであれ、人の生存に取り最も必要な条件である「あなたはここにいていいのだよ」という他者承認を送り手から受け手に届けることができるからです(たぶん)。

そして、できれば、家族、友人、親しい人以外、つまり嫌いな奴、そりの合わないやつ、いけ好かないやつ、つまり他者に対しても「宛名」のある遣り取りをする大人になって頂ければ幸いです。

…なぜか、卒業生に送る言葉みたいになってしまいましたが、これは自戒も込めて書いたつもりです。なかなか難しいことですから。

改めて177名の卒業生のみなさん、そして岡崎市内の全卒業生のみなさんの未来に幸あらんことを祈念します。




おめでとうございました。
 



さて、3月定例会は来週からは委員会付託分の審議が始まります。各日に準備を進め職責を果たせるよう頑張ってまいります。

それでは、よい週末をお過ごしください。