行政視察として岩手県盛岡市に。

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写真1 盛岡駅前-雪だるまとかまくらが象徴的

昼前に現地に到着し曇天でしたが、視察が終わるころいにはすっかりと雪化粧となり、東北に来たなーという印象を受けたわけですが、本題は盛岡市の「公共施設アセットマネジメント」についてです。

アセットマネジメント

なかなか聞きなれない言葉でありますが、今後人口減少社会を迎えるなかで行政の財政が厳しくなることは当然予測できる事態であるわけです。そこで、市が所有するさまざまな財産の耐用年数を計測し、どれを、どのタイミングで修繕、改修、立て替えするかを計画に落とし込んでいくことをこのように読んでいます。これにより、中長期にわたり市有財産にどれほどの歳出を見込まなければならなければならないかの予測がたち、将来の市のマネジメントに見通しを立てることが可能になります。

今回視察をさせて頂いた内容は市有財産そのなかでも「ハコモノ」といわれる財産についてのマネジメントについてであり(市には他にも、道、上下水道、市有車などさまざまな財産を所持しています)例えば学校、公民館、市営住宅、保育園など維持運用にかんし、大規模な予算が必要とされるものが中心でした。


繰り返しになりますが、この計画が必要とされる背景にはあまねく全国の自治体が抱えている問題である人口減少社会の到来による財政の悪化が予測されるなかで、いかに持続可能な公共施設の運営ができるのかが問われているからです。

しかしながら市有財産の運営は財政からだけの視点で解決できるものではありません。小学校や公民館などは人口減少により使用者が減少することで、その施設の維持には財政的な負担となるわけですが、それでもその地域の人々にはなくてはならない場所でありコミュニティの中心として愛されていることが多いわけです。視察にあたりアセットマネジメントは財政だけからの切り口ではなく、地縁組織をいかに存続させながら、計画を実行していくのかが鍵になるのだということを認識した次第です。


上記の問題を解決するために盛岡市としては仮に地域にとり大切な施設が統廃合という決断を下したさいは、その地域の住民の方へ市が持っている情報を全て開示し、そのうえで住民の方に判断をしてもらうという手法を取っていると説明をされていました。確かな合意形成がこのような事業には必要ですね。

岡崎市でも公共施設の維持管理をどうしていくのかは避けては通れない問題です。そのさい、ある地域には断腸の思いでの決断を迫ることがあるかもしれませせん。そのときこそ情理を尽くし、合意形成をしていくことが求められてくるのだと思います。

外はすっかり雪国のですが、しっかり休み、明日の視察に備えます。

では、では。

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写真1 盛岡市の線路は雪化粧でした